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Its Culture, Business, through a Japanese Marketer's Eye.

Webサイトのデザインは、どうあるべきか?

GWに暇を持て余し、色々と見ていると下記の記事が:

売れないオンラインショップの条件

 

必ずしも、すべてのサイトに当てはまる訳ではないが、大きく頷いてしまいます。実はベタなキャンペーンの方が、ユーザーには刺さったりするもので、自分の普段の行動を見ていても当てはまる事は多々あります。普段、Webで買い物をしている時って、あまりサイトのデザインではなく、価格や商品のスペックが重視されていて、それを語るのは(Webの)デザインではなく、テキストのパワーと画像なんですね。 

マスターオブオレンジでも書いているのですが、あまりにデザイン重視でユーザーを失っているWebサイトも多いのは事実です。ファッション系メディアやブランド系ショップのサイトはひどいモノで、まあ何をユーザーに語りかけているのかが分かりません。

 

最近、米国系のコスメブランドのオンライン部門責任者とお話しをする機会があり、Webサイトの役割についてのお話しをしました。彼らのグループ(約10ブランド)でも、過去に色々なWebでの取り組みをした結果、ユーザー本意のサイト作りを進めていく方向になっているとの事。一時は、ファッションブランド系サイトのように、非常に(無用に)リッチな作りでユーザービリティを無視していた時期もあったそうですが、今後についてはグローバルでユーザービリティ本意へと移行するとのこと。

 

実は、まだまだファッションブランド系のサイトはユーザーを無視しているケースが多く、特にヨーロッパ系の老舗ブランドは酷いもので、彼らのサイト作りというのは、すべて自社本意。自分たちが美しいと思うことだけが、デザイン採用の基準のようです。

 

その結果として、DIORは鳴り物入りで開始したEC事業から、ほんの数ヶ月で撤退。カルティエは、EC事業はまあまあと言いつつも、実態はサイト運営にリアル店舗1店分のコストと手間がかかっているとのこと。

 

考えるに、メーカー(ブランド)発のEC事業の目的とは、何なのでしょうか?勿論、モノを売り、利益を上げること。しかし、もう一つ忘れてはいけないのは、ユーザーへの便宜を図る事(=CRM)なのではないでしょうか?これこそが、ブランド価値を守る方法なのではないでしょうか?