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日本で起きていること →何が世界と違うのか? ビジネス/人類学的観点から深い視点での気づきを。文化とマーケティング の観点から日本を見つめ直してみよう。

やっと腹落ちしたPinterestの意義

先日、某レジストレーション系プラットフォーマーの人と話をした時に、Pinterestはどこに向かってるんだろかと話しになった。いまひとつビジネスモデルが見えなかったサービスだけどこの記事は分かりやすい。

gaiax-socialmedialab.jp

肌感的には分かってはいたけど、いまひとつすっきりしなかったことが腹落ちした。簡単に言えば”ソーシャルグラフ(=過去):インタレストグラフ(=未来)”ということなんだけど、他の記事とかみてもいまいちピンと来なかったのが事実。

パッと検索してみても、永江一石さんもECの観点から書いているように楽天電通との提携でECとの親和性の高いサービスとしてカタログ的な意味合いと先入観があった。The Content Marketingとかでも書いてはいるけど、ひまひとつ核心に迫った説明がない。

ユーザーにとってのメリット(?)や使い方は書いてあるが、マーケターにとっての観点が見えていなかった。

冒頭の記事から、要するにPinterest”ユーザーの潜在的欲求を集約するビジュアルブックマーク”と言うのが一番しっくりくる。これを利用して、純粋にユーザーの趣味・嗜好に合わせたコンテンツや広告を配信していけばいいということ。

Amazonのレコメンデーションに出来ないこと

過去の履歴から個人の行動を分析して未来に何が起きるのかを予想しているのがレコメンデーションだと思うけど、Amazonのリコメンデーションでも本当に過去の行動から未来のニーズを予測できるのかは意見が別れるところ。

ユーザーの実際の行動(顕在化した欲求って必ずしも個人の趣味・嗜好を反映するわけではなくて偶然や必然によって決まるもの。たまたま子供に聞かれて検索した玩具の情報というのは本人の恒常的な嗜好ではなくて、未来においても過去の行動を基にした記事や広告が配信されても意味はない。

それに対して、Pinterestのアプローチのように純粋に趣味・嗜好を収集していけば個人の未来に起こす行動・ニーズは汲み取りやすい。

ここでひとつの疑問が解けたのだけど、Pinterestでシェアされている写真というのが、あまりにもクオリティが高過ぎて一般的なユーザーは投稿しにくい。したがってユーザーが提供するのは”行ってみたい”、”買いたい”、”憧れ”といった未達成の欲求情報。素人の撮影した写真という情報(過去の情報)は投稿されない。ここがInstagramとの大きな違いか。納得。

”過去の経験”と”未来の希望”を混ぜないためのハイクオリティ写真を中心としたコンテンツ構成になっているのがポイント。もちろん写真を趣味とするユーザーが画像をアップロードすることもあるけど、それは他ユーザーの潜在的欲求を集約するためのコンテンツとして有用。

データ活用によって未来行動の予測をするために

今後のことを考えれば、日本法人の役割は国内ユーザーの利用(Pin)を促すためのコンテンツ開発とその趣味・嗜好を導き出すための新たなアルゴリズムの開発?

次のステップとして、現在は未来に想定される行動のきっかけとなる嗜好情報を収集しているが、ここにピンしてから実現までの時間軸となる情報が取り込まれると、さらにデータの精度が上がってくる。ユーザーは”希望を実現したのか?””どのくらいの時間がかかったのか?”が分かれば、どんな情報をリコメンドすれば良いのかが分かる。

タグの打ち方もかなりマニアックで刺さる。例えば”Harley Davidson”と検索した場合に、マニアであれば当然必要な情報となる車種やビンテージといった情報(”Vintage”、”Dyna”、”Road King”)がスクリーン上部に表示される。

 

マネタイズのモデルがどうなるのか?

ユーザーの未来行動予測エンジンとしてビッグデータの活用に利用できる可能性があるPinterestだが、同じような観点でユーザーのGeoデータを収集しているFoursquareの迷走にみるように、なかなかこの辺りのデータ活用がうまくいっていないのも事実。ユーザーサイドの説明が多く、マーケターへのメリットが露出していないという意味では分かりにくいサービスな点は共通している。