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Find JAPAN!

日本で起きていること →何が世界と違うのか? ビジネス/人類学的観点から深い視点での気づきを。文化とマーケティング の観点から日本を見つめ直してみよう。

外国からの誘致の難しさ:ビザの課題

日本に拠点や提携先を持つ企業は良いが、新たなビジネス機会を求めて訪日する企業のt対応が出来ていない分野がビザである。

 

現在、観光、商用、訪問等で90日以内の報酬を得ない滞在でjビザが必要なのが、中国、ロシア、CIS諸国・ジョージア、フィリピンを中心に、多くの国籍が日本訪問時にビザが要求される。外国への入国ということで、ビザが必要なケースがあるのは間違いないが、その規定が曖昧かつ融通の効かない事実が日本のMICE事業を阻害しているのは事実。

 

ビジネスにおける外国人誘致の課題 

1. 必要書類の定義が曖昧

実際に外務省のページにある内容は、下記のURL通りなのだが、本社から問い合わせた場合に内容の違う書類の提出を求められるケースがあった。

ビザ・日本滞在

結果、ロンドン本社の担当者が準備した書類を持って領事館でビザ発給を断られたケースも多い。

 

2. 大使館・領事館によって対応がバラバラ

登記簿謄本の本紙かコピーか? 一部本紙でなかったためにビザの発給を断られたケースがあり、急遽本紙を取り寄せてクーリエで送ったケースがあった。

身元保証が求められるか否か? 本来、招聘元が費用を負担しない場合は登記簿、身元保証書ともに不要との説明があるのだが、実際に一部の領事館では提出を求められている。

この点については他国の領事館の方よりその旨を外務省に報告すれば正してくれるとの事。

 

また、身元保証書を発行したケースでも、実際にビザが発給されたのか?実施に日本に来ているのか?など、実態が分かりにくいのも事実。現実として、いったいどの程度の海外からの訪問者がビザを正規に申請しているのかがわかりづらいのが現状。

 

展示会場における食品衛生法の難しさ

海外のカンファレンス・展示会では、多くのブースが来場者に対して無料で飲食を提供しており、来場者と出展社との接点を作るための非常に重要なツールとして位置付けられている。

しかし国内でのイベント開催時の食品の取り扱いは非常に難しい。衛生管理等の観点から詳細な規定があるのだが、あまりにも管理しすぎていて実際に運用をしようとすると諦めざるを得ないことが多すぎて、結果ケータリングサービスの提供は困難になる。

今回のカンファレンス・展示会開催において問題となった点のメモ(詳細の規定については自治体によるので、ここでは実際に直面した課題のみ記載) 

 

1. 許認可の課題

食品の扱いに関しては、保健福祉局健康部保健所食品安全課のページに記載されているのだが、実際の解釈については窓口で相談しないとわからな部分も多い。特に今回課題だったのは:

a. 営業許可申請

出展企業がブース内で飲食物を提供する場合に基本的な食品衛生法に順ずることに加えて、提供形態によっては営業許可が必要となること。

これは出展企業の従業員が来客に提供する場合は適用外らしいが、仮にケータリング事業者によって来場者への食品の提供(取り分け等)が行われる場合や、ブース内での調理行為が発生する場合は営業行為にあたり、別途営業許可申請が必要となるらしい。

 

b. 調理行為の定義

さらに調理行為がブース内で発生する場合はこれも営業行為にあたり、許可申請が必要となるらしいのだが、その調理行為の定義が非常に難解。例えば、タマゴサンドとハムサンドが別の大皿によって提供される場合、その2種類を一つの皿に乗せて提供する行為が調理行為と判断される可能性がある。これは2種類以上の食材を混ぜているからという解釈らしいのだが、それでは元々一つの大皿に2種類のサンドウィッチを乗せていて、それを小皿に取り分けた場合はどうなるのか?あるいはフライドチキンや野菜スティックなどが一つの大皿で提供されるミックスプレートの場合、それらを小皿に取り分ける場合は?等々、難解なケースが多い。

これらの事由については、論理的には解釈が不能であり、海外事業者としては何も出来ない状態となっている。

 

3. 会場に必要とされる設備

上記の営業許可と関連して、ブース内で調理行為が行われる場合は、ブース内への二層式シンクや上下水道、キッチン上への屋根的な構造の設置などの設備が要求される。

 

4. 会場側の体制

会場側の対応としては、上記の確認についてはすべてオーガナイザーと保健所との直接やりとりとなるので、専門知識や専任者のいない主催や出展側での対応は難しい。

消防や警察との対応のように、食品衛生関連も会場での対応があれば、 もっとケータリングを活用した事例が増えるのだろう。

 

現実における運用は?

以上の状況を踏まえて実際には何が行われているかと言うと、調理行為がない前提でくのが大半のようだ。

このような属人的な対応が前提となるとグローバルカンファレンス事業者はイベントを開催することが出来ない。

海外のイベントオーガナイザーとしては、コンプライアンスに準拠し透明性の高い運営を行う必要があり、暗黙の了解的なルールで動くことは出来ない。

 

日本でのグローバルカンファレンス開催の難しさ

だいぶ前に書いていた「なぜ日本にグローバルカンファレンスが根付かないのか?」の続き。運営しているイベントが終わったので、あらためて見えてきた課題を整理。

 

ケータリングは大きな課題

日本の食のレベルはかなり高く、世界からも注目を浴びているのは間違いない。これはミシュランの星の数に限らず、コモディティである常食を含めて、世界の主要国に比べて安くそこそこのレベルのものが提供されているということ。

しかし、今回幕張メッセを47,000平米(7ホール)と国際会議場を利用してみて分かったのは、大規模イベントでのケータリングを提供する仕組みが出来ていないこと。

 

実は日本ではケータリングとバンケットが同一に扱われていて、いわゆるケータリング事業者というのはバンケット事業者のこと。周辺のホテルを含むケータリング事業者は、数千人の大規模バンケットへの対応に慣れているのだが4日間に渡って数百社の出展企業が1日数回の飲食の提供を求めるようなケータリングへの対応には経験が皆無。細かなスケジュールの管理機能がないのが事実。

 

会場の設備

上記のケータリングを難しくしているもう一つの要因は、会場側の設備としてキッチンが設備されていない事。1日に複数回の飲食を提供するには、会場での準備が非常に重要。一部の事業者はキッチントラックの持ち込みで対応するケースもあるが、海外の主要展示会場には常設の大規模キッチンスペースがあり、会期を通じてケータリング事業者は会場内で調理を行い逐次提供が行われる。

また飲食を提供するブース内に要求される配管等の設備も複雑な要求仕様があって、実際に実現するのは煩雑。

 

法整備

実は、日本の法令が仮設設備等での飲食の提供にあまり対応を想定してないのも大きな課題。今回のイベントでも営業許可申請等が大きな課題となった。必要な申請の種類やブース内での必要設備、そして各種の調理行為の定義など、海外からの出展社がまったく対応不可能な非関税障壁的なローカルルールが多すぎる事。

詳細は別途整理したいと思うが、現状の法制度はケータリング事業を阻害しているのは事実で、これは日本のMICE支援には大きな障害になる。

 

今後の課題 

現時点での対応は、イベント会社やPCO(Professional Conference Organizer)が代理となって一括管理をすることによって対応をしているが、いずれは各事業者が直接対応できるようにならないと、いつになってもグローバルカンファレンスオーガナイザーが日本でイベントをやることは難しい。ケータリングサポートに特化したPCO事業も将来的には可能性があるかもしれない。

 

 

 

 

 

モーターサイクル業界の行方

以前のエントリーから考えたこと:

ブランドマネージメントが不在の日本の二輪メーカー

二輪メーカーはどこに向かうのか?5年後10年後のモーターサイクルカルチャーはどうなっているのだろうか?

海外メーカーに目を向けると:

ハーレーダビッドソン(1903~):

世界景気に左右されながらも、グローバルでは拡大を続けている。決して最新鋭の技術ではないけど、常に憧れの対象として二輪業界のトップ。いまだ50年以上前の車体が一般的に使われるという特殊なユーザー動向に支えられてブランドの維持は盤石。強みはあえてテクノロジー的には枯れたものを使っていること?空冷(一部を除く)VツインのOHVなんて言うのは50年以上前の技術ではあるが、それが生み出すアナログ感がユーザーの心を離さない。最近のモデルは、80年代以前のモデルと比べると明らかにデジタルチックな動きをするが、それでも日欧の先端メーカーとは程遠い味がある。

今後、アジアやアフリカの経済成長を続ける市場においても、まずは憧れの対象としてユーザーを獲得できるのではないか?

BMW(1916 ~):

世界を代表する自動車メーカーの二輪車部門という立ち位置から圧倒的な開発力を持ちマルチシリンダーエンジンも発売しているが、自社のアイデンティティーとして1920年代に発売されたフラットツインを進化させ続けている。中排気量クラスの開発に加え、最近ではスクーターの拡販も行っている。

カッチリとした作りと動きは、いかにもゲルマンであり日本人の感覚にもあうのだけど、最近は余りにも多くの電子デバイスが導入されていて、ユーザーが触る余地がない。

トップラインの商品については、リピーターのリテンションであり、シェアの拡大にはエントリー層の獲得を進める必要がある。中排気量車種の拡販に加えて、スクーターラインのビジネス需要をハイエンドのコモディティーとして、どの程度のシェアを広げられるか?がキー。

ドゥカティ(1926~):

世界選手権ではトップクラスのブランドであるが、基本的にはイタリアの少量生産メーカーであり続けるのではないか?

従来のスーパースポーツからカジュアルなスクランブラーに加え、競合メーカの買収売却を繰り返して知見を積んでいるとは思うが、新たな商品ラインは見えてきていない。

トライアンフ(1887~):

イギリスのメーカーとして、古くからのスタイルを守りつつ新しいプラットフォームを導入。ハーレーと同様に古い車体も現役で稼働しており根強いファン層を抱えているが、中型以外の車種の補完はない。

KTM(1934~):

オフロードの世界ではダカールラリーでは15連覇中。元々オフロード中心のメーカーであり、国内外のエンデューロでもユーザーシェアは高い。市販車であっても、選手権で使用されるコンポーネントと共通する部品が多く、品質的には現状世界トップレベル。

最後発のメーカーではあるが、昨今は大排気量のロードモデルに加えて、Dukeなど小型二輪クラスでシェアを伸ばしており、業務用を除く分野では今後の伸びが期待できるメーカー。

さて、そんな海外メーカーと戦う日本メーカーは?

おそらく、レース業界(オン・オフ)で世界には名前を残すだろう。そしてそのブランディングが生む販売シェアも。

ドメスティックのマーケットに目を向ければ、業務用の分野においてはHY連合により引き続きシェアを獲得するとは思われるが、小型・中型においては競合できるプロダクトが見えない。

大型においては、グローバルプラットフォームたるプロダクトは順調であると思うが、それらは直接海外メーカーとの競合関係となるので、ブランディングが大事。

さあ、ブランド守れるのだろうか?そこが正念場。