true japan

Its Culture, Business, through a Japanese Marketer's Eye.

全体最適化は日本がグローバルで生き残るための最重要課題

先日どこかで「よそ者にはわからない事情もあるから東京の人には騒がれたくないよね。特にマスコミには何も言われたくないよね」と中の人が言っていたので控えていた阿波踊りの件。

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そもそも経営的観点からみれば、集客の多い会場での総踊りを中止して、他の会場に踊り手団体を分散させると言うのは愚行以外の何物でもなく、本来なら一番集客の多い南内町演舞場の会場に注力するのが常道であろうが、それを出来ないのは地域の事情があるのだろうから言及しない。

祭事と言うのは、地元にとってはビジネスの一面を持ちながらもフォークカルチャーそのものであって、それを市政が管理しようと言うのは現実無理。そもそも官への反発心としての祭事と、それを敢えて官が見過ごすことによって市井の感情を逸らすというのが多くの場合においての図式ではないだろうか?

さて今回の徳島市と振興協会の対立を見てて思ったのは、ある意味大塚家具のお家騒動と全く同じロジックにしか見えないということ。

大塚家具は親子喧嘩で「古典的な経営戦略の失敗」に陥った | 今週のキーワード 真壁昭夫 | ダイヤモンド・オンライン

  どちらも共通するのは、日本人の苦手な全体最適化の考え方であり、自分のナワバリと過去の成功手法への拘りが、すべてを阻害する。ここには論理的に正しい判断とかは関係なく、感情がロジックをオーバーライドする。だから変われない、変わらせない、そして周りの新たな環境に飲み込まれる。

元来日本は島国であったため、内輪の争いがあったところで外からの攻めは大陸に比べれば圧倒的に少なかった訳で、中のことだけ見てればどうにかなったのだけど、現代の経済においては、そうもいかない。だから大塚家具は国内外の競合にシェアを奪われる。

 

 逆に全体最適化がうまく行った事例だっていくつもあり、やはりそれらの事例を見ると、個の利益ではなく組織全体の利益を考えた事案はうまく行っているなと。

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改めて9年前に書いたエントリーを見てると同じような事例は黒川温泉にもあった。

黒川温泉に出版社再生のヒントを見つけた - Find JAPAN!

afuruya.hatenablog.com