雑誌営業からWebの営業へ
先日、同僚と話しをしたときの事。
雑誌の営業として二十数年の私の先輩にあたる方ですが、年齢の割(失礼)にはWebに対しても積極的な方です。専門系の雑誌営業としてやってこられて、昨今の不況にも負けず新規軸の提案を得意先にぶつけていく。
そんな彼も、組織の複雑化によって広告が売りにくくなっているとぼやく。Webの部門が出来上がって、ウチのサイト(彼の担当雑誌のWeb版)もそっちで一括でやるようになってから、色々やりにくいとのこと。
そして、私の部門の営業担当者は、「雑誌の言うとおりにやっていたら、いつになってもWebとして独立できない」という。
どちらの言うことも正しい。雑誌から派生したWebメディアは、雑誌広告のパッケージとして売っている内は、採算性が向上しない。しかし、Webとしても単体で売れるほどの力がない。
どこも同じだなと感じる。時代に取り残されつつあるオールドメディア企業では、ネットを理解している人間が、ネットの世界の言葉で、ネットを知らない人に文句を言う。そして、ネットを理解しない人は、オールドメディアの論理で、ネットを知っている人に文句を言う。
いつになっても、溝が埋まらない。こんな事では本当に終わってしまう。
せめて、もう少し、オールドメディア出身のWeb理解者が立ち回れる環境を作れないものか?
オールドメディアからWebへの事業シフトを(採算ベースではなく、メディアとして)成功させた企業の人材に、もっと活躍して貰えないのか?
確かに、昔からいる会社は、居心地がいいかもしれない。だけど、今こそ古巣を飛び出して、自分たちの経験を、世のメディア企業のために活かすべきじゃ、ないだろうか?