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日本で起きていること →何が世界と違うのか? ビジネス/人類学的観点から深い視点での気づきを。文化とマーケティング の観点から日本を見つめ直してみよう。

展示会場における食品衛生法の難しさ

海外のカンファレンス・展示会では、多くのブースが来場者に対して無料で飲食を提供しており、来場者と出展社との接点を作るための非常に重要なツールとして位置付けられている。

しかし国内でのイベント開催時の食品の取り扱いは非常に難しい。衛生管理等の観点から詳細な規定があるのだが、あまりにも管理しすぎていて実際に運用をしようとすると諦めざるを得ないことが多すぎて、結果ケータリングサービスの提供は困難になる。

今回のカンファレンス・展示会開催において問題となった点のメモ(詳細の規定については自治体によるので、ここでは実際に直面した課題のみ記載) 

 

1. 許認可の課題

食品の扱いに関しては、保健福祉局健康部保健所食品安全課のページに記載されているのだが、実際の解釈については窓口で相談しないとわからな部分も多い。特に今回課題だったのは:

a. 営業許可申請

出展企業がブース内で飲食物を提供する場合に基本的な食品衛生法に順ずることに加えて、提供形態によっては営業許可が必要となること。

これは出展企業の従業員が来客に提供する場合は適用外らしいが、仮にケータリング事業者によって来場者への食品の提供(取り分け等)が行われる場合や、ブース内での調理行為が発生する場合は営業行為にあたり、別途営業許可申請が必要となるらしい。

 

b. 調理行為の定義

さらに調理行為がブース内で発生する場合はこれも営業行為にあたり、許可申請が必要となるらしいのだが、その調理行為の定義が非常に難解。例えば、タマゴサンドとハムサンドが別の大皿によって提供される場合、その2種類を一つの皿に乗せて提供する行為が調理行為と判断される可能性がある。これは2種類以上の食材を混ぜているからという解釈らしいのだが、それでは元々一つの大皿に2種類のサンドウィッチを乗せていて、それを小皿に取り分けた場合はどうなるのか?あるいはフライドチキンや野菜スティックなどが一つの大皿で提供されるミックスプレートの場合、それらを小皿に取り分ける場合は?等々、難解なケースが多い。

これらの事由については、論理的には解釈が不能であり、海外事業者としては何も出来ない状態となっている。

 

3. 会場に必要とされる設備

上記の営業許可と関連して、ブース内で調理行為が行われる場合は、ブース内への二層式シンクや上下水道、キッチン上への屋根的な構造の設置などの設備が要求される。

 

4. 会場側の体制

会場側の対応としては、上記の確認についてはすべてオーガナイザーと保健所との直接やりとりとなるので、専門知識や専任者のいない主催や出展側での対応は難しい。

消防や警察との対応のように、食品衛生関連も会場での対応があれば、 もっとケータリングを活用した事例が増えるのだろう。

 

現実における運用は?

以上の状況を踏まえて実際には何が行われているかと言うと、調理行為がない前提でくのが大半のようだ。

このような属人的な対応が前提となるとグローバルカンファレンス事業者はイベントを開催することが出来ない。

海外のイベントオーガナイザーとしては、コンプライアンスに準拠し透明性の高い運営を行う必要があり、暗黙の了解的なルールで動くことは出来ない。